症状別アロマ鍼灸 *冷え*

ぽかぽかと温かい「しょうが灸」
ぽかぽかと温かい「しょうが灸」

冬の寒い時期の冷えはやむを得ませんが

よく「冷房が嫌いで部屋ではかけないのに冷える」

「夏の暑い時期なのに寒い」「手足が冷たい」などの訴えを聞きます。

これは「冷え性」の典型的な状態。

血行不良や代謝の悪さ、自律神経の乱れ、体力低下、生理中などが

主な原因として考えられます。

 

症状は上記の他にも「疲れやすい」「消化器系(胃腸)の調子が悪い」

「頚肩凝り」「顔のほてりと足の冷え」「むくみが出やすい」

「顔色が悪い」「肌があれる」など多々・・・。

 

改善には「適度な運動と食事」がキーワード。

筋肉が動く時には熱を発するため身体が温まるしくみに

なっているのです。

また、運動により血液の循環がよくなると細い血管にも血液が

充分行き渡り、温かい血液が身体全体を温めてくれます。

そして「食」では・・・

血行促進の効果のあるビタミンEを適量とりましょう。

一日10粒のアーモンドを食べることで一日に必要な

半量分のビタミンEが摂れます。

でも摂りすぎには注意。肝臓に負担がかかってしまいます。

 

東洋医学では「医食同源」という言葉があり

医と食は同じ源・・・と言う意味を指します。

身体を温める効果がある食材を意識して使いましょう。

たまねぎ、にんじん、ごぼう、にんにく、しょうがなどの根菜や

寒い時期、寒い地方でとれる食材は身体を温めてくれる作用が

多くあります。理にかなっていますね。

 

私のおすすめはジンジャーミルクティ。

はちみつをいれた甘めのミルクティーを作る際に

チューブのしょうが(ジンジャー)を入れて飲むだけ。

簡単に香り高いお茶のできあがりで身体が芯から温まります。

 

足をお湯に浸す「足浴」やぬるめのお湯に腰までゆっくりつかる

「半身浴」はお風呂に入っているときの様に身体がポカポカします。

温度は40度弱がおすすめ。副交感神経が優位になりリラックスできます。

熱いお湯では交感神経を刺激して緊張が高まってしまいます。

 

アロママッサージをするなら「ジンジャー」や「シナモン」

「マージョラム」のオイルがおすすめ。

10mlのベースオイル(スイートアーモンドオイル等)に

合計で「5滴」のみ、アロマオイルを入れる事ができます。

よく混ぜて足の先からふくらはぎにかけてそして

手の先から二の腕にかけてマッサージしましょう。

 

鍼なら「散鍼」(さんしん)がおすすめ。

深くは打たず鍼を体表でとんとんちくちく

という感じで動かし血行を促進します。

頚肩~背中にかけて・・・

近所の鍼灸院でやってもらいましょう。

 

でも、何より温め効果が期待できるのがお灸!!

炎症以外の症状は大抵温めることで改善すると

言われる程。

お灸なら「しょうが灸」がおすすめです。

しょうがを3ミリ程度の厚みに輪切りし仰向けに寝て

おへそから指4本分下の臍下丹田(さいかたんでん)にある

関元(かんげん)のツボにのせその上にモグサを丸めてのせて

何度かお灸をすえます。

ジワジワと温かみが伝わってきて眠くなってしまいますので注意!

 

鍼灸院ではほんのり温かいお灸から温かいお灸、少し熱めのお灸、

熱めのお灸など・・・色々なお灸ができますので

症状のみならずお好みにもあわせて施術してもらいましょう。

通常、灸師がひねるいわゆる焦灼灸は70度。これは適温で

低いと水ぶくれを熱いと焦してしまいます。

絶妙なひねりで70度を保つ匠の技。一度お試しになってみて下さい。

お灸の良さを沢山の方々に知って頂きたいです。